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負債額6億7500万円、TDB調べ

竹松運輸(長崎)が民事再生手続き断念、破産申請へ

2014年7月1日 (火)

M&A帝国データバンク(TDB)は1日、竹松運輸(長崎県大村市)が同日、民事再生手続きを断念し、事後処理を山下誠弁護士(長崎市中町)ほか2人に一任、自己破産申請の準備に入ったと発表した。

同社は、1954年3月に設立された運送会社を82年7月に買収し、89年2月に竹松運送から現商号へ変更した。大手運送業者の下請けで宅配貨物輸送を行うほか、冷凍・チルド食品、青果物などの輸送を行っていた。九州域内だけでなく、関東・東北地区への長距離輸送も手掛け、08年3月期には売上高17億5000万円を計上した。

しかしその後は、景気低迷の影響などで取扱貨物量が減少していたほか、別に設立した関係会社へ車両を移管したこともあり、12年3月期の売上高は9億2600万円にまでダウン。燃料費や傭車の負担も重く、ひっ迫した資金状況が続いていた。

ことし2月に現代表が就任したものの、過去の累積損失を抱えていたうえ、燃料費高騰にともなうコスト増などが追い打ちをかけていたため、4月24日に長崎地裁へ民事再生法の適用を申請、5月16日再生手続き開始決定を受けて経営再建に取り組んでいたが、先行きの見通しが立たず、事業継続を断念、今回の事態となった。負債は民事再生法申請時点で6億7500万円。

関係会社の竹松エキスプレス(長崎県大村市)、竹松配送サービス(長崎県大村市)も同日事業を停止し、自己破産申請準備に入っている。