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稼働1か月で生産性2割向上

アイスコ、厚木の新物流拠点に音声物流導入

2014年9月18日 (木)

サービス・商品音声物流ソリューション「ヴォコレクトボイス」を提供するハネウェルスキャニングアンドモビリティ(米国)は18日、アイスクリーム商業卸最大手のアイスコ(横浜市泉区)が、神奈川県厚木市に新設した厚木物流センター(910坪)でヴォコレクトボイスを導入し、順調に稼働していると発表した。

アイスコは、アイスクリームと冷凍食品の商業向け卸業のほか、スーパーマーケットの経営やクッキー小売店の展開など幅広く事業を展開。中核を占めるアイスクリーム商業卸では、商品配送だけでなく、売り場の企画提案や管理まで総合的にサービスを提供することで、6年間で売上高を3倍に拡大した。

これまでの取扱量の増加と今後の成長に備えるほか、環首都圏から東海地域にかけて物流網を最大限に機能させる狙いで、最新鋭の設備を備えたマザーデポとして厚木物流センターを4月に開設。

同センターでは、マイナス28度に維持された冷凍庫からマイナス10度の荷捌きスペースまで温度管理を徹底しており、入荷検品から棚入れ、棚移動、一次出庫、棚卸作業までの物流作業を効率化するため、ヴォコレクトを採用した。

アイスクリームは季節による需要変動が大きく、業務量の波動を吸収して作業生産性を向上させることや、熟練した作業員による高い商品知識が要求される業務環境の中で新規に増員した作業員を即戦力化するための作業標準化、習熟期間の短縮化が課題となっていた。

そこで、厚木物流センターの新設構想にあわせて、冷凍庫内の作業生産性の向上と作業標準化に取り組み、冷凍食品に要求される賞味期限管理など「食の安全」への対応を両立できる仕組みを念頭に複数の最新技術を検討した結果、ヴォコレクトの導入に至った。

これまでは、倉庫内作業に紙のリストを使用していたが、音声物流のハンズ・フリー、アイズ・フリー効果で導入からわずか1か月の段階で作業生産性が20%以上向上、作業精度も格段に向上したという。さらに、ロケーションや数量、作業手順や注意事項などが音声できめ細かく指示されることにより、作業が容易になり、標準化が促進された。

アイスコは今後、ほかのセンターにも段階的に音声ソリューションを展開していくことを検討している。アイスコへの販売は岡村製作所が担当した。