サービス・商品日立システムズ(東京都品川区)は22日、医療機器、医薬品業界データ交換システムを介して受発注できるサービスを開始した。
同社が提供している電子データ交換(EDI)サービス「レディスイートEDIセンターサービス」の機能を強化したもので、医薬品卸業向けに個別提供した実績あるシステムをベースにした。製薬業界の仕様にあったEDIシステムを、最短2か月で安価に利用できるサービスとして提供する。
JD-NET(医薬品業界VAN)、@MD-Net(医療機器業界VAN)の両方に接続する必要があるメーカー企業や、業界VANを介さない接続、物流センターとの接続が混在する企業の場合、自社で接続先と通信するための設備の導入、維持、管理が必要で、自社基幹システムとのデータ連動を行うために接続先ごとにデータ変換の仕組みを構築しなければならなかった。
多様な小売業による医薬品の受発注ニーズが高まっていることもあり、同社はこうした背景を踏まえて新サービスを開発した。具体的には、@MD-Net、JD-NETのデータ内容の違いを日立システムズのEDIセンターで吸収し、基幹システム側での対応が必要だった共通機能のサービス化を実現。
このサービスを利用することで、取引先ごとの項目変換の機能開発や維持保守などをする必要がなくなるほか、電子化による業務効率化、誤発注の軽減、発注データの分析など、受発注業務をマーケティング活動につなげることが容易になるとしている。
レディスイートEDIセンターサービスは、これまで主にスーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンターなどの受発注を中心とするEDIを対象としていたが、今回の機能強化で@MD-Net、JD-NETを介したEDIにもワンストップで対応できるようになった。
同社は今後、医療機器や医薬品業界のメーカーやディーラー向けに拡販し、2017年までに累計6億円の売上を目指す。