アパレル富士通は18日、ビームスが幅広い世代へ向けた業態「ビーミングライフストア」のららぽーとTOKYO-BAY店(千葉県船橋市)で、国内アパレル・ファッション業界初めての取り組みとして、RFIDを活用した顧客体験を提供する実証実験を同日から12月19日まで実施する、と発表した。
店舗には、RFIDリーダーを組み込んだ、木に見立てたハンガーポールにタブレットをはめ込んだ鳥の巣箱を取り付け、服の止まり木をイメージした什器を設置。買い物客は、興味を持った服をハンガーポールにかけることで、RFIDタグのついた商品を什器に近づけ、組み込まれたRFIDリーダーが商品を認識。
商品が展開しているカラーやサイズ、特長、在庫情報やコーディネート例がタブレット画面上に表示され、店舗スタッフに確かめずに商品の詳細情報を取得できる。
これにより、顧客の買い物の利便性を高めるだけでなく、商品との新しい出会い方を演出し、購買意欲の向上につなげる。また、混雑時の店舗スタッフの接客支援による効率化を図る。
どの商品がどれくらい情報閲覧されたかといったログを収集できるため、システムの活用を進めることで、今後の商品開発や店舗レイアウトなどのマーケティングに活かすことも視野に入れる。富士通では、実証実験の効果を測定し、ビーミングライフストアでの応用をビームスと検討。RFID以外のビームスが行う先進的な取り組みをサポートしていく。
ビームスは、RFIDを活用したオペレーションの効率化を掲げ、業界に先駆けて12年にRFIDを導入。店舗決済や棚卸し、物流センターでの一括読み取りによる在庫管理など、業務運用にRFIDを活用してきた。