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味の素・魚住氏「悪しき商慣習排除したい」

通運連盟、労働者不足に対応した物流シンポ報告書を公開

2015年1月8日 (木)

調査・データ全国通運連盟は8日、「労働力不足に対応した物流のあり方に関するシンポジウム報告書」を公開した。昨年秋に開催したシンポジウムの内容を記録したもので、労働力不足の現状、対応策、物流のあるべき姿など、パネリストによる多彩な見方を掲載した。

パネルディスカッションはコーディネーターに成城大学教授で運輸政策研究所長の杉山武彦氏を迎え、日通総合研究所の大島弘明氏(経済研究部主任研究員)、ニッセイ基礎研究所の久我尚子氏(生活研究部准主任研究員)、味の素の魚住和宏氏(物流企画部専任部長)、日本通運の辻幸則氏(常務執行役員)、佐川急便の林弘志氏(東京本社営業開発部付理事)、オーシャントランスの辰巳順氏(常務取締役)、日本貨物鉄道(JR貨物)の真貝康一氏(取締役)――がパネリストとして参加した。

労働力不足への対応策として、日通総研の大島氏は「労働力不足、トラック運転手不足に即効性のある特効薬というのはなかなかないと思うが、できるところからまずやっていくということが必要」とした上で、(1)他産業並みの労働条件への改善・転換(2)少人数でこなせる物流の仕組みづくり(3)若年層・女性を積極採用する体制への転換(4)物流業のイメージアップ方策の実施――に取り組む必要性を強調した。

味の素の魚住氏は、荷主の立場から「労働力確保ではなく、物流をいかに効率化するか」に取り組んでいることを説明。「ムダ・ムリ・ムラ」の排除に向けて多頻度小口配送、バラ積み・バラ卸し、時間指定、納品先での長時間待機、過度な鮮度要求などを例に挙げ、「旧来の悪しき商習慣について、食品のサプライチェーンを構成している卸、小売りと協力して排除していきたい」と述べた。詳細は下記URLを参照。

■労働力不足に対応した物流のあり方に関するシンポジウム報告書
http://www.t-renmei.or.jp/symp/