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オン・セミコンダクター、シンガポールに国際物流拠点

2011年6月7日 (火)

ロジスティクスオン・セミコンダクター・コーポレーションは7日、新たなグローバル物流拠点「シンガポールGDC」をシンガポールに開設したと発表した。新施設は総工費350億ドルを投じ、DHLとの提携によって最新鋭設備を導入した。

 

シンガポールGDCは、最終製品を全世界の顧客向けに出荷するとともに、グローバルなサンプル対応センター、組み立て、試験施設向けダイやウェハーの在庫、南アジア地域の顧客向け製品の集積・配送拠点としての機能を持ち、半導体業界の物流施設としてはシンガポール最大規模の施設となる。

 

今後、シンガポールGDCは、オン・セミコンダクターの年間製品出荷数380億個の半数以上を取り扱う。敷地面積は9万5000平方フィートで、旧物流センターの2倍に拡大。物流業務はアジア全域でのオン・セミコンダクターの物流戦略パートナーであるDHLが約150人体制で受け持つ。

 

オン・セミコンダクターでは、施設の拡大とオートメーション設備の拡充により、東南アジア地域のサプライチェーンの生産性が15%以上向上する見通しを示している。

 

オン・セミコンダクターのジョン・ネルソン執行副社長兼COOのコメント
「シンガポールのグローバル物流センター(GDC)は、在庫、スループット能力を拡大して、物流全体の生産性を高めるよう設計されている。シンガポールでのオペレーションを拡大したことによって、顧客や物流パートナーへの出荷をスピードアップさせ、ジャスト・イン・タイムでの納品を実現するとともに、状況に応じた物流プロセスの対応が可能になり、人件費の削減にもつながる。シンガポールは同社の顧客や、東南アジア地域の生産・組み立て・検証施設から距離的にも近く、地域の集中物流拠点として理想的な立地だった」

 

「この最新鋭の物流センターの開設にあたっては、用地の選択から設計、建設段階を通じて、地元シンガポールからの支援を得られたことに大変感謝している。この物流センターはオン・セミコンダクターにとっても、シンガポールにとっても大きな投資であり、電子機器業界の国際的な物流拠点としてのシンガポールの位置づけを一層確かなものにするものだ。オン・セミコンダクターにとっては、増大する顧客の需要に対応するとともに、拡大する同社の製品ポートフォリオの物流業務を一元化するために、処理能力を拡大する必要があった。シンガポールは同社の顧客や、東南アジア地域の生産・組み立て・検証施設から距離的にも近く、地域の集中物流拠点としての機能を果たすことができる」

 

シンガポール経済開発庁(EDB)のYeoh Keat Chuan副次官のコメント
「オン・セミコンダクターがグローバル物流センター(GDC)をこのシンガポールに置く決定をしたことを大変歓迎している。オン・セミコンダクターの高度にオートメーション化されたGDCはシンガポールが推進する、倉庫業務・物流業務の生産性向上の取り組みと方向性を同じくするものだ。電子機器業界のサプライチェーンや顧客の基盤はアジアへと移行してきており、シンガポールにはアジアで最も優れた物流拠点として、各企業がサプライチェーンを最適化し納期を短縮できる条件が揃っている。主要な物流専門業者がシンガポールに拠点を置いていることも不可欠な要素だ。現在、国際的な物流専門業者上位25社のほとんどが、シンガポールに大規模なオペレーション拠点を置いている」

 

DHLサプライチェーンのオスカー・デ・ボック南アジア・東南アジア地域CEOのコメント
「DHLではアジアの半導体業界に世界水準のソリューションを提供し、さらにその先を目指して努力を続けている。オン・セミコンダクターとの協力によって、強力なソリューションの開発と導入を行い、業界内でのグローバルな総合物流オペレーションの基準を打ち立てることができ、オン・セミコンダクターの市場での明確な優位性を築くことができたと確信している」