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4月の米国向けコンテナ輸送、中国発の減少際立つ

2015年5月14日 (木)

国際ゼポ(米国ミネアポリス)は14日、米国税関ACEのB/L統計データベースを基に4月のアジア発米国向け海上コンテナ輸送実績をまとめ、発表した。米国西岸の混雑が解消に向かった後の4月実績は、中国発が4.6%減となったのに対し、韓国、台湾、ASEAN、インドは好調。日本発は、直航分が減少した一方で釜山トランシップ分が大幅に伸びた。

4月の米国向けコンテナ輸送、中国発の減少際立つ

▲アジア10か国・地域発米国向けコンテナ荷動き(出所:ゼポ)

 

アジア主要10か国・地域発のTEUは、米西岸港湾の混雑が解消に動いた1-3月期(前年比4%増)の後、4月分は3.2%増の118万TEUとなった。米国向け世界合計は、中米発(シェア10%)の9.5%減に対し、欧州発(シェア15%)が0.9%増、カナダ発(シェア4%)は13%増、南米発(シェア3%)は4%増で、アジア発3.2%と合わせて前年比1.3%と小幅増の187万TEUとなった。

アジア発の6割を占める中国発は4.6%減となったが、ゼポでは「13年7月以来の増勢が中断された形で、5月分が注目される」としている。

2位の韓国は自国分(18.9%増)に加えて中国発などトランシップ(TS)分も好調で19.7%増。3位の台湾は1-3月に3.5%減の後、10.4%増加。シンガポールは9か月連続のプラス維持で4月はインドネシア発TS分が急増し、63.8%の大幅増で香港を抜いて4位となった。

5位の香港は1-3月12.1%減の後も11.4%の減少。7位のベトナムは1-3月25.5%増の後、自国発直航分が好調で69.1%の大幅増となった。8位のインドは21.6%増で連続21か月目の前年プラスを更新。9位のマレーシアは1-3月14.8%減の後、5%減となった。10位のタイは、1-3月0.7%減の横ばいから自国分(荷受け地ベース)が29.6%増で10.2%増となった。

6位の日本は、1-3月9.4%減と西岸混雑の影響を最も受けた後、4月は2.1%の減少。釜山TS分が50.4%増と3月に続いて大幅に増加した。西岸港の荷動きは、日本発直航分のロングビーチ港扱いの実績が上がっていないものの、アジア発全体では回復したことがうかがえる結果となった。