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ARCアドバイザリーグループが調査レポート

国際貿易管理市場が拡大、TPPで重要性増すと予測

2015年7月21日 (火)

調査・データARCアドバイザリーグループは21日、国際取引の伸びとコンプライアンスの厳格化によってグローバルトレードマネージメントに関するソリューション市場が拡大する、と予測した調査結果を発表した。

調査結果で同社は、国際取引量や主要な新しい貿易協定が増えていることを背景に、今後5年間のグローバルトレード管理(GTM)ソリューションの世界市場が大きく伸びると予測している。

同社が定義したGTMの2つのカテゴリのうちのひとつ「国際取引の可視化と実行」ソリューションは、航空輸送と海運を使いこなすための機能をより強化したいと考えている市場分野に対応するものだと説明。

その上で、「これらのソリューションは、積荷の請求書などのような関連する文書の管理を行うことや、荷物の受け取りや航空機や船舶の出発や到着などのような主要な移動中の状況の可視性も提供する。これは、米国西海岸の最近の港湾ストライキのような事件や出荷スケジューリングに関する機能の増加によって導入されたものだ」とする、調査レポートの主要著者の見方を紹介した。

また、当局による関税と法令順守の監査が増加していることが、企業の経営幹部のGTMに対する認知度を高め、GTMがサイクルタイムや最終収益に良い影響を与えることができるという理解が進みつつあると指摘、より多くの企業がGTMプロジェクトを開始するようになっている、とした。

さらに、GTM市場の伸びが加速していることで、貿易協定や自由貿易圏の導入が増加していることに言及し、コンプライアンスがより厳しくなり、電子化も進んできていると説明した。

かつては北米と欧州がグローバルトレードの大半を占める地域だったが、現在ではアジア、特に中国と日本が製造製品の輸出をかなりのスピードで増やしてきている、と国際貿易のトレンドを紹介。このトレンドは「環太平洋パートナーシップ(TPP)が締結された後は、さらに加速するだろう」との見方を示した。