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富士電機、パワー半導体の前工程強化へ185億円投資

2011年7月29日 (金)

拠点・施設富士電機は29日、パワー半導体の前工程生産能力の増強に向けた設備投資を行うと発表した。

 

これまで、ディスク媒体の生産拠点であった山梨製作所(山梨県南アルプス市)を国内2番目のパワー半導体の前工程生産拠点として再活用し、8インチウエハープロセスラインを新設。生産能力は、月産1万2000枚(6インチ換算で月産2万2000枚)を計画している。設備投資額は185億円で、2012年5月に稼働を開始する。

 

省エネに貢献するパワー半導体は、工作機械やロボットなどの産業用機械やハイブリッド車・電気自動車、民生機器に加え、太陽光発電・風力発電などの新エネルギー分野にも用途が広がり、需要が急速に拡大している。こうした市況環境に対し、2012年度の売上拡大をにらみ、生産能力の増強を図るもの。

 

前工程の生産は、国内は松本工場(長野県松本市)の一拠点体制となっているが、山梨製作所の再活用を行うことで、国内2拠点での生産体制を構築し、地震や電力供給などのリスクを分散し、顧客へ製品の安定供給を図る。

 

今回の投資は、前工程の生産能力増強に関するものだが、後工程についても地産地消の観点から中国・アジア市場を視野に入れた設備投資を検討しており、今秋には方針を決定する。