ロジスティクストランコムが26日に発表した9月中間決算は、売上の過半を占める物流情報サービス事業でビッグデータベースの分析ツールが効果を発揮し、成約件数を押し上げたほか、ロジスティクスマネジメント事業も大型物流拠点で収益性が向上し、売上・営業利益がともに2ケタの伸びとなった。
貨物情報と空車情報のマッチングを中心とした物流情報サービス事業では、物流業界全体で車両不足・人手不足が続くなか、専属車両を増やす取り組みで空車情報数の増加につなげた。
貨物情報数は微増で推移したが、昨年秋口から導入した「過去のビッグデータを解析して成約率を高める試み」が効果を現し始め、成約件数、成約率ともに伸長した。
ロジスティクスマネジメント事業は、既存拠点で物量が増えたことに加え、新規に稼働した拠点が業績に寄与。物流業務システムの保守体制強化に伴う費用計上があったものの、増収効果と前期に開設した大型拠点の収益力向上で吸収した。
売上高営業利益率は前年中間期の4.3%から0.1ポイント上昇し、4.4%となった。通期は売上高1244億円(前期比8.5%増)、営業利益59億1000万円(6.4%増)、純利益34億5000万(17.9%増)を見込んでいる。
[トランコム]2016年3月期第2四半期連結決算(単位:百万円)
2016年3月期第2四半期 | 2015年3月期第2四半期 | 増減 | ||
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売上高 | 61,857 | 54,735 | 13.0% | |
営業利益 | 2,695 | 2,347 | 14.8% | |
経常利益 | 2,679 | 2,309 | 16.0% | |
当期純利益 | 1,553 | 1,356 | 14.5% |