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1つの倉庫でC・F級両方に対応

ダイキン、フロン代替需要向け冷蔵システムを開発

2016年1月14日 (木)

サービス・商品ダイキン工業傘下のダイキンアプライドシステムズは14日、生産量がピーク時(1996年)の10%に削減されたフロンHCFC冷媒を使用する冷凍機の更新需要向けとして、新たな冷凍冷蔵システム「マルチパーパスシステム」を開発したと発表した。

ダイキン、フロン代替需要向け冷蔵システムを開発

(出所:ダイキンアプライドシステムズ)

食品・流通業界など冷凍冷蔵庫設備、低温設備を保有している産業では、フロンHCFC冷媒を用いた設備が依然として多く使用されており、冷凍機台数にして推定300万台が稼働している。

古いものは40年が経過した設備もあるが、2020年にはフロン排出抑制法に基づいてフロンHCFC冷媒が全廃されることから、代替冷媒による設備更新需要が加速するとみて、新システムを開発した。

このシステムは、同社の独自制御技術を使用して冷凍機の台数、能力をコントロールすることで、従来システムに比べ30%省エネを図ることができるほか、個別分散方式のため、既存設備を使用しながら更新できるメリットがある。

流通倉庫では、これまでチルド帯(C級)、フローズン帯(F級)を温度によって別々の倉庫を保有していたため、時期や保管品によって空きスペースが生じていたが、ダイキンの新システムはマイナス35度から20度まで幅広い温度域に対応。一つの倉庫でC級、F級両方の保管が可能になる。

同社は食肉製造・販売会社の「JA食肉かごしま」から新システムを用いた食肉冷凍冷蔵設備の更新工事を3億4000万円で受注。2017年3月に竣工する。