ファナック、欧州ルクセンブルクに配送拠点建設

国際ルクセンブルク貿易投資事務所は25日、FA、ロボット事業などを手がけるファナックが同国に新たな「欧州配送センター」を設立すると発表した。

ルクセンブルク市と空港に近いコンターン市の物流パーク「ユーロハブ・センター」の敷地で2万平方メートルの物流倉庫を確保する。5000平方メートルをエンドユーザーへの出荷前のロボット設定など、付加価値の高い物流活動に充てる。

同社はドイツのフラウンホーファー研究機構などと欧州配送センターの最適地候補の比較分析を行い、独シュツットガルト、ポーランドのグダニスク、オランダのロッテルダムが候補に挙がったが、立地とインフラ、欧州本部に近いという条件で、最終的にルクセンブルクを選んだ。

ファナックヨーロッパはルクセンブルクのエヒテルナッハ市に欧州本部を構え、欧州各地に子会社を展開。同社グループでメンテナンスサービス、SCM、スペアパーツ供給サービスなどに携わるスタッフは、欧州全体で1200人に上る。

ルクセンブルクでは2013年以降、CFLマルチモーダルの中央倉庫、ソレイユ社が開発して企業に貸し出す倉庫の第一号となる米Ampacet向け倉庫、ベッテンブルク・デュドランジュ地域では貨物鉄道の引き込み線を備える物流パーク「ユーロハブ・サウス」のトランスアライアンスの物流センターなど、10万平方メートルの物流施設の開発が進んでおり、総投資額は1億3500万ユーロ（173億円）に達している。