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アサヒロジが優勝

改善活動の成果競う、ビール系など物流7社の研究会

2016年2月1日 (月)
▲開会式のあいさつをする岡会長

▲開会式のあいさつをする岡会長

イベント【山田恭司=横浜】ビール4社など飲料系メーカーの物流会社7社で構成する物流技術研究会は1月30日、物流現場の改善活動を競う「第3回ステップアップコンテスト」をキリンビール横浜工場(横浜市鶴見区)で開催した。

同研究会はアサヒロジ、大塚倉庫、サッポログループ物流、サントリーロジスティクス、タカラ物流、バンテック、キリングループロジスティクスで構成しているが、コンテストにはこのうち5社が13のテーマで改善事例を発表し、創意工夫、着眼点、改善効果、説明力――の4項目で得点を競った。

優勝したのはアサヒロジの事例で、同社の高橋光子氏(北海道東北支社福島支店)が発表した「一人ひとりが知識・工夫によって安心・安全な職場作り、食品工場としてふさわしい5S活動による職場作り」をテーマにした取り組みが高評価を得た。

(真中:高橋氏)

(真中:高橋氏)

同社では昨年7月、フォークリフトでバックした際にセンサーボックスに接触して器物破損事故が、11月にはトラック乗務員が荷台から降りようとした際に脚立が折りたたまれてしまい、転倒した事故が発生。これらの事故の教訓を踏まえ、一人ひとりが知識・工夫を凝らして安心安全な職場づくりを目指した。

具体的には、「なぜ事故が発生するのか」を調べ、特性・要因を図にして話し合いを重ね、「現場で対話型の安全パトロールをしていない」「作業内容にムラがある」「作業が統一されていない」といった要因が浮かび上がった。

そこで、作業ルールの統一化を進めるために資材・荷卸し作業の作業標準書を改定し、トラック乗務員へ資料を配布、ステップ運用ルールの説明と安全声掛けを実施して作業の統一化に取り組んだ。また、手すり・ステップ部に反射テープを貼り、足を乗せる部分にはすべりどめテープを貼った。

フォークリフトでは、チェックシートを用い、不安全行動が見受けられた場合、その場で安全声掛けを行うフォークリフト担当者と乗務員の対話型パトロールを実施。改善活動行ったことで無事故200日を達成したほか、重大事故はゼロ、改善件数も年間12件を超えた。

優勝した高橋氏は「一人ひとりが力を合わせて達成できたこと、皆のおかげ」とコメントした。