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日立建機と日産、INCJ中心にフォークリフト事業統合へ

2011年11月29日 (火)

荷主日立建機と日産自動車は29日、産業革新機構(INCJ)を中心として設立される新会社の下に、両社のフォークリフト事業を統合すると発表した。新会社の名称は「ユニキャリア」とし、経営トップに元ユニデン社長の大森聡氏を招へいする。

 

INCJ、日立建機、日産自動車は今後、法的拘束力を持つ正式契約を締結し、関連当局の承認を経て2012年春に対象子会社のTCM、日産フォークリフトが新会社の傘下に入ることを目指す。

 

新会社には、TCM、日産フォークリフトの全発行済株式が譲渡され、INCJは総額300億円の成長資金を投入する。新会社の議決権付株式は、INCJが過半数の持分を保有する。

 

フォークリフトの世界市場では、新興国需要にけん引されて高い成長が見込まれており、先進国を中心に環境規制が強化されていることから、排ガス抑制などの環境配慮型製品へのニーズも高まっている。日本のフォークリフトメーカーは、技術的には優位とみられているものの、市場獲得のために「十分な事業規模」を持っていない企業が多く、戦略的な合従連衡・再編が不可欠との認識で一致した。

 

新会社は、既存の事業を維持・発展させるとともに、ASEANを中心とした新興国市場、環境対応技術などの特定分野に対して経営資源を集中投下し、勢力図の固まっていない成長市場で高いシェアの獲得を目指す。

 

中長期的に、国内外のフォークリフトメーカーとの段階的な統合を通じた再編も視野に入れる。