旭化成ケミ、韓国でアセトにリトルの新プラント建設

メディカル旭化成ケミカルズ（東京都千代田区）は6日、韓国でアセトニトリルの新プラントを建設すると発表した。

同社は、神奈川県の川崎製造所に年産1万4000トンのプラントから国内、アジア、欧州向けに販売しているが、特に安定供給が要求される医薬、試薬の市場に対する供給体制の強化が課題となっていた。

現在、韓国子会社の東西石油化学で、2013年1月に商業運転を開始するアクリロニトリルの設備能力増強を進めており、増強後には粗アセトニトリルの副生量も増加することから、アセトニトリルの新プラント建設を決めたもの。

新プラント建設により、同社は日本、韓国に2つのアセトニトリル生産拠点を持つこととなり、安定供給体制の大幅な強化を図るとともに、インドや中国などでの医薬品産業の成長に伴うアセトニトリルの需要拡大にも対応していく。

アセトニトリルは、アクリロニトリル（AN）の製造過程で副生する粗アセトニトリルを精製することなどで製造される製品で、医薬品製造工程で用いられる溶媒を主用途とし、分析用試薬や農薬などにも使用されている。