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JICA、インフラ整備へカメルーンと円借款貸付契約

2017年5月31日 (水)

(以下、出所:国際協力機構)

行政・団体国際協力機構(JICA)は5月31日、カメルーン政府との間で30日に、「ヤウンデ-ブラザビル国際回廊整備事業」を対象とした58億9400万円を限度とする円借款貸付契約に調印したと発表した。

この事業は、カメルーンの首都ヤウンデと隣国コンゴ共和国の首都ブラザビルを結び、ガボンや赤道ギニアにもつながる中部アフリカの重要な国際回廊で、カメルーン南部のミントム-レレ区間(67キロ)の未舗装道路を舗装整備するもの。

これにより、カメルーンとコンゴ共和国間の効率的な輸送ルートを確保し、対象地域の貧困削減や経済発展に貢献するとともに、中部アフリカ地域の域内経済の統合を促進することを目的としている。

貸付資金は、対象区間道路の舗装の土木工事の調達に充当される。アフリカ開発銀行との協調融資で行う。

カメルーン南部州に位置する事業対象地域は、キャッサバ、調理用バナナをはじめとする食物や日本にも輸出されているカカオなど農産品の生産地で、良質な木材や鉄鉱石などの鉱物資源にも恵まれた開発ポテンシャルの高い地域。

しかし、この事業が対象とするミントム-レレ区間は未舗装の悪路であるため輸送コストが高くつくなど、豊富な資源をカメルーン国内外に効率的に輸送することが困難な状況となっており、同地域の貧困削減や経済発展の遅れにつながっている。

ヤウンデ-ブラザビル国際回廊の整備は、対象区間以外についてもアフリカ開発銀行や中部アフリカ開発銀行などが支援しており、域内最大の物流拠点であるカメルーンのドゥアラ港からヤウンデを経由し、ブラザビルまでを結ぶ回廊が舗装道路でつながれることで、域内の経済統合を促進することを目指す。

JICAはこれまでもアフリカ開発銀行との協調融資により、「バメンダ‐マムフェ‐エコック間及びマフム‐アバカリキ‐エヌグ間道路交通促進事業」「バチェンガ‐レナ間道路整備事業」など、カメルーンの主要幹線道路整備への協力を実施している。

■対象地域地図(点線部分は未舗装区間、赤色点線部分の一部が本事業対象)