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環境省、全国68港湾でヒアリ調査スタート

2017年8月10日 (木)

行政・団体環境省は10日、国内68港湾を対象として国土交通省と連携して取り組むヒアリの調査・防除状況を公表した。ヒアリは6月9日に兵庫県尼崎市で初確認されて以降、現在までに12事例が報告されており、ヒアリの侵入状況をモニタリングするため、中国・台湾などからの定期コンテナ航路が就航している港湾で、8月に入って段階的に調査を進めている。これまでのところ、調査によるヒアリの発見は報告されていないという。

調査対象は中国、台湾、フィリピン、マレーシア、オーストラリア、ニュージーランド、北米、カリブ、中米、南米からの定期コンテナ航路が就航する国内68港湾で、初回の調査として専門業者による目視調査、粘着トラップなどモニタリングトラップの設置による調査を行い、さらに港湾管理者などによる目視調査、粘着トラップなどの設置による調査を2回実施する。粘着トラップなどの解析はすべて専門業者が実施する。

すでにヒアリが確認されている港湾、中国からの輸入コンテナ貨物量が多い神戸港、名古屋港、大阪港、東京港、横浜港、博多港、北九州港は、トラップの数を増やすなどの重点的な調査を行う。また、調査でヒアリが発見された場合には、殺虫処分を行うなどの緊急的な防除を実施する。

初回の調査は8月9日までに室蘭港、苫小牧港、石狩湾新港、函館港、小樽港、釧路港、小名浜港、横浜港、新潟港、大分港――の10港で実施。

室蘭港で8月8日に、苫小牧港、石狩湾新港、函館港、小樽港、釧路港、小名浜港、新潟港、大分港で8月9日にそれぞれトラップ設置か所の選定と目視調査を実施した。

このほか横浜港で8月2日にトラップ30個、大分港で8月9日に200個を設置した。横浜港では8月5日にトラップを回収しているが、今後、追加で470個を設置する。

これらの港湾では1港湾あたり100-500個のトラップを設ける方針で、設置数は全国で計1万3000個程度となる。回収は8月下旬までに行い、その後、結果を公表する。2回目以降の調査は9月上旬頃と10月上旬頃に段階的に実施し、ヒアリが確認された場合には、速やかに結果を公表するとしている。