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8月の鉱工業生産指数、10か月連続で上昇

2017年9月29日 (金)

調査・データ経済産業省が9月29日に発表した8月の鉱工業指数は、前年に比べ生産、出荷は上昇、在庫、在庫率は低下だった。基調判断は「生産は持ち直しの動き」で10か月連続で据え置いた。

(出所:経済産業省)

生産は「前月比2.1%上昇し、年初に積み上がった在庫も解消。9月の生産計画の低下幅も限定的で、10月はそこから若干上昇を期待出来る予測指数」としている。

生産は季節調整済指数103.6、前月比2.1%上昇となった。前年同月比は5.4%上昇で10か月連続で上昇が続いた。8月の指数水準は、ことし第2四半期の指数値102.1を上回っており、7月と8月の生産指数の平均は102.6となり、「仮の第3四半期としては、前期を上回る結果となっている」。

出荷は、指数値101.8、前月比1.8%上昇。前年同月比は5.8%上昇で、生産同様に昨年11月から10か月連続で上昇が続いている。7月は前月比マイナスではあったが、出荷水準自体は第2四半期の水準を維持した。8月の出荷は、そこからさらに指数水準を上げてきたことになる。出荷指数の水準としても、4月の101.1を上回り、消費税率引上げ後の最高値を更新したことになる。

7月と8月の出荷指数の平均は100.9で、9月の出荷指数が大きく低下することがなければ「第3四半期の出荷も前期比プラスになることもあり得る結果」となっている。

在庫は、指数値107.2、前月比0.6マイナス%低下と3か月連続で前月比低下となった。8月の指数値は、昨年末12月の在庫レベルを下回り、ことし前半に積み上がった在庫が解消された。

9月上旬に実施した9月、10月の生産計画を調査した、生産予測調査の結果を見ると、9月の生産計画については、調査結果そのままを集計すると、前月比マイナス1.9%低下を見込むという結果になっているが、補正を施すと、前月比マイナス1.4%程度に低下幅が縮小するという計算結果がでている。この程度の低下幅に収まれば、第3四半期の鉱工業生産も前期比プラスを維持できる可能性が高くなっているという。

経産省は、「9月の生産が若干上振れし、多くの月のように実績が生産計画から下振れするであろうことを加味しても、10の生産が実績段階でも若干の前月比プラスとなることを期待出来る結果で、少なくとも生産水準が維持される可能性が高いという結果」としている。