荷主東洋紡績は11日、北米でエアバッグ事業を強化するため、米国ミシガン州にエアバッグ用基布の販売会社「東洋紡インダストリアルマテリアルズアメリカ」を設立すると発表した。
同社による品質管理のもと、米国のポリアミドハイパフォーマンス社が設立する子会社で製造した基布を12月から販売する。
東洋紡はこれまで、国内、タイ、中国でエアバッグ用基布を製造し、日系自動車メーカーを中心に販売してきた。
日系自動車メーカーの海外現地生産化や新興国市場の拡大、米国の法規制強化などに伴い、エアバッグ需要が世界的に拡大していることから、新会社を設立してエアバッグ事業の拡大を図る狙い。
エアバッグ用基布に使われるナイロン原糸をポリアミドハイパフォーマンス社から調達し、北米の日系自動車メーカー中心に販売、現地生産を支援する。
今月中に新販売会社を設立、7月をメドに試験生産を開始し、12月から日系を中心とした現地自動車部品メーカーに販売する。販売体制構築の総投資額は約10億円。
東洋紡のエアバッグ事業は、国内、タイに加え、今月中に中国の製造・販売拠点が本格的に稼働することになっており、今回の北米拠点を加えたグローバル供給体制の構築を目指す。