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JR貨物が年度計画、鉄道事業黒字継続へ

2018年3月28日 (水)

ロジスティクス日本貨物鉄道(JR貨物)は27日、2018年度の事業計画を発表した。効率的な事業運営を進め、鉄道事業の黒字継続と単体経常利益89億円、連結経常利益100億円以上の達成を目指す。

かねてから取り組んできた「経営改革の3つの柱」(意識改革、計数管理改革、組織改革)と「3つの構造改革」(構造赤字部門の抜本的改革、新商品・新技術の開発、連結決算の本格開始)は、事業運営の推進力になっており、さらに取り組みを深めるとともに、「業務創造推進プロジェクト」も活動を深度化させ、抜本的な業務改革を進めていく。加えて、生産性向上に向けてIoTやAIなどの最新技術の活用も検討しながら、変革に向けた動きを加速させる。

鉄道貨物輸送の収益力向上に向けては、輸送力再配置・再編により商品力強化を図り、収益性を重視した営業活動を展開してラウンド輸送の需要マッチングや積載率向上を徹底して進める。

総合物流企業への進化を図り、新たな鉄道貨物輸送の需要創出を目指す「東京貨物ターミナル駅高度利用プロジェクト」では、プロジェクトの一環である日本最大規模で同社初のマルチテナント型大型物流施設の開設に向けて取り組むとともに、鉄道輸送と連携したテナントリーシングも積極的に展開し、鉄道輸送との相乗効果をより生み出す仕組みを構築する。

事業開発では自社用地を最大限活用した新規開発を継続し、さらなる開発用地の生み出しや外部から取得した不動産による賃貸事業の検討も進め、利益拡大を目指す。

コスト面では事業継続に必要な費用は増えるものの、教育や働きやすい環境整備などの「人」に対する投資や、会社の持続的成長に必要な「モノ」への投資も着実に行いつつ、コストコントロールを強化して利益の維持・拡大に努める。

今年度は「中期経営計画2021」の2年目であり、11年度から取り組んできた「経営自立計画」の最終年度でもあることから、効率的な事業運営を進め、鉄道事業の黒字継続と単体経常利益89億円を計画するとともに、連結経常利益100億円以上の達成を目指し、グループ一体で利益の拡大に取り組む。