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入居者間で高額ロボット“シェア”、宅配ボックス活用

2018年7月10日 (火)

サービス・商品フルタイムシステムと伊藤忠都市開発は10日、宅配ボックスを利用して「お掃除ロボット」と「窓拭きロボット」を賃貸マンションの入居者が“シェア”できるサービスを試験的に開始したと発表した。

6月25日からフルタイムシステムの宅配ボックスを用い、ロボットを入居者が無料で利用できるシェアリングサービスを伊藤忠都市開発が開発した新築賃貸マンション「クレヴィアリグゼ品川シーサイド」に試験導入した。

同マンションは今春竣工し、宅配ボックスを23区画設置していたことから、3区画をシェアリング用品の受け渡し用に転用しても宅配物の保管容量への影響が軽微にとどまると見込み、試験導入の対象に選んだ。

「買うには負担が大きいもの」「使うときが限られるもの」を自ら購入せずに共同利用するシェアリングエコノミーの考え方が広がってきたことを背景に、伊藤忠都市開発は「都心の単身者向き賃貸マンション入居者」が収納の少なさに不満を抱えている点に着目。家計節約や収納効率向上につながるマンションの付加価値として、一部の家事用品を入居者間で手軽にシェアできる仕組みづくりを検討した。

一方、宅配の再配達削減への対応策として、新築マンションなどに通信機能付の宅配ロッカーが設置されていることも併せて考え、宅配ロッカーを荷物を預かって受け取るだけの機能にとどまらず、「借りる」「返す」ための置き場として一部転用することで、無人で24時間365日入居者同士が家事用品を手軽にシェアできる仕組みを両社で構築した。

今回のシェアリング用品は、「あると便利だが頻繁には使わない」「使ってみたいが高価なのでシェアしたい」「宅配ボックスに格納できるサイズ」の3つの観点から、IoT家電とされる掃除ロボットと窓拭きロボットを選定。

住戸の非接触キーを使って利用状況を管理し、フルタイムシステムが運営する24時間365日対応の「FTSコントロールセンター」、空き状況をスマートフォンで確認できる「ウェブチェックシステム」を利用することで、サービスの管理者がいなくても、入居者はシェアリングサービスを自由に利用できる。

テスト運用で利用状況や傾向、問題点、入居者の意見、要望などを抽出・分析し、シェアリング用品の変更や拡充を含めて改善を重ねる。今後は「物件タイプや入居者の属性・ニーズに合わせ他の物件への展開を図っていく」としている。

■物件ウェブサイト
http://ipd-chintai.jp/lineup/detail/shinagawaseaside/