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日本郵船、アカウミガメ生態調査を支援

2018年7月19日 (木)

環境・CSR日本郵船は19日、認定NPO法人アースウォッチ・ジャパンと協働し「紀州みなべのアカウミガメ調査」プログラムをことしも実施したと発表した。

同社グループ社員に公募による参加者を合わせた24人が7月5-7日、8-10日の2チームに分かれ、ボランティアとして調査を行い、自然環境や生物の変化に対する理解を深めた。

国際ウミガメ学会の前会長であり、現在NPO法人日本ウミガメ協議会会長を務める松沢慶将氏と地元の市民団体みなべウミガメ研究班による指導の下、参加者は夜間に浜辺をパトロールし、産卵のため上陸したアカウミガメの個体識別標識(タグ)の確認や装着の補佐、甲羅の長さ・幅の計測を行った。

▲カメの体内にピットタグを装着している様子

和歌山県みなべ町は、アカウミガメの産卵地として本州最大の地域。2016年に立ち上げた同プログラムは、ボランティアの手を借りて包括的な科学的調査を実施することにより、絶滅危惧種に分類されるアカウミガメの生態解明と保全に役立てることを目的としている。

アースウォッチは、1971年にアメリカ・ボストンで設立された、世界各地で生物の多様性と生息地などの野外調査を、「資金」と「人手」の両面で支援する国際環境NGO。派遣された市民ボランティアは、一流の科学者の手ほどきを受けながら、実証的な調査活動をしている。アースウォッチ・ジャパンは、1993年にこの活動を日本に広めるために発足。2003年から認定特定非営利活動法人として活動している。

アカウミガメは、産卵地である海岸の開発や侵食、漁業による混獲などの影響により生息数が減少し、国際自然保護連合が作成するレッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物のリスト)で絶滅危惧II類に指定されている。