商船三井など3社、運航データ活用PJ立ち上げ

ロジスティクス商船三井は15日、三井E&S造船、ウェザーニューズと3社で、運航データの利活用に向けたプロジェクトを立ち上げたと発表した。プロジェクト名は「フォーカス」（FOCUS＝Fleet Optimal Control Unified System）で、ICT利活用に向けた中核プロジェクトとして取り組む。

具体的には、運航船150隻から実海域の詳細な航海・機関データを収集し、クラウド上のデータプラットフォームに保管。3社の強みを組み合わせて高度な運航モニタリングや推進性能分析のアプリケーションを開発する。船陸間の連携を深め、利用しやすいアプリケーションを通じて安全運航の強化や環境負荷の低減につなげる。

今後はプロジェクトを通じ、機関状態の診断・故障の予兆診断技術を活用、装置や部品を監視し、（1）保守が必要となる可能性の高い部位を分析・特定の上で適切なタイミングで保守する「CBM化」（2）運航船の音声・映像情報の陸上への配信による洋上の見える化（3）AI技術の活用による運航の最適化、物理世界のできごとをデジタル上にリアルタイムで再現する「デジタルツイン技術」の活用――など、継続的に実運航データを活用したアプリケーションの拡充に取り組む。