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フクダ、RFID活用した在庫管理で物流作業員6分の1に

2018年12月12日 (水)

調査・データオカベマーキングシステム(東京都新宿区)は12日、同社が提供するRFIDタグを活用したアパレル商材の「入出庫・棚卸管理システム」を、婦人服・服飾雑貨などの販売・企画を展開するフクダ(茨城県ひたちなか市)の本社物流倉庫に導入し、作業時間・人員を最大で6分の1に削減させた、と発表した。

このRFIDシステムは、物流倉庫の入荷出荷検品・店舗返品検品・棚卸といった在庫管理の一括検品を実現するもの。ラケットタイプのRFIDハンディリーダーをかざすだけで入出庫検品が可能で、読み取り結果はWi-FiでRFIDシステムに送信され、倉庫内のPCで入庫予定数と照合結果を表示。バッテリーをリュックに内蔵しており、4時間稼働可能で固定式やゲート式で行うよりもフレキシブルに作業できる。

検品時にRFIDタグの不良が見つかった場合も、倉庫内で速すばやく代わりのRFIDラベルを印刷・エンコードできる。基幹システムの商品マスタから値札情報と連動して発行するため、入力作業が不要で、発行された値札ラベルの貼り付け作業のみで完了する。

店舗での棚卸も一括検品が可能で、業務用のAndroid端末を搭載したRFIDハンディリーダーをかざすだけで検品ができる。在庫数の結果はUSB接続でPCに転送し、インターネット経由でシステムに反映される。

同システムを導入したフクダは従来、本社物流倉庫に納品された商品タグのバーコードをスキャンして、数量入力、入荷予定リストと照合するため検品に時間がかかっていた。入庫処理が停滞し、在庫計上がスムーズに進まないという在庫管理の問題や、倉庫内の一時保管場所不足によって、入荷商品の場所が拡散、出荷作業時の動線が煩雑になり出庫処理の遅延につながる懸念があった。出庫時も店舗別の出荷検品に入庫と同様の手間がかかり、店舗数が増えるにつれて倉庫内の検品業務は増加していた。一方で店舗では閉店後に検品作業していたため、棚卸のたびに残業時間が発生していた。

システム導入後は、入庫実績を速やかにシステムへ送信可能になったため入荷検品済み商品の棚入れが速やかになり、荷物の停滞や拡散が解消、全国に30以上ある各店舗別にピッキングした商品の出荷検品もかざすだけで出庫処理できるようになった。また、店舗返品実績のデータと連携し、店舗から倉庫へ返送される商品も確実な管理が可能になった。

これにより、バーコードタグとRFIDタグの検品に掛かる業務時間を比較すると、入庫業務の作業時間・人員を3分の1に削減、出庫業務の作業時間・人員を4分の1に削減、棚卸業務の作業時間・人員を6分の1に削減したという。

■RFIDソリューション導入事例ページ
https://www.okabe-ms.co.jp/solution/rfid-003.html