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ロジスティクス商船三井は25日、シンガポールのパビリオン・ガス社との間で、世界最大の燃料供給拠点となっているシンガポールを拠点に1万2000立方メートル型LNG燃料供給船を運航させる長期傭船契約を結んだと発表した。
船舶燃料としてのLNGは、2020年1月から始まる船舶の硫黄酸化物（SOx）排出規制の強化に伴い、世界的に需要が増大すると見込まれている。このためシンガポールの海事港湾庁（MPA）は、LNG燃料を供給するインフラの整備に力を入れ、LNG燃料の供給港としても最大の拠点を目指す政策を掲げている。日本政府も2016年にシンガポールを含む7か国と「LNGを船舶燃料として開発するための協力に関する覚書」を交わし、シンガポールとLNG燃料の活用、枠組み作りに協力している。
商船三井がパビリオン・ガス社と結んだ長期傭船契約は、こうした協力を民間レベルでも進めていく同社の方針を示すもので、本船の建造をセムコープマリングループの子会社に発注し、船舶管理のパートナーとして同国の大手燃料バージ会社を起用。2021年前半にパビリオン・ガス社に引き渡された後、同国で2隻目となるLNG燃料供給船としてサービスを開始する。
商船三井では、17年4月にLNGなどの代替燃料船への取り組みを加速し、燃料供給事業への参入を一元的に取り扱うため「燃料部」を新設し、シンガポール以外の地域でも昨年2月に北欧でサービスを提供するトタル・マリン・フューエルズ・グローバルソリューションズ社と1万8600立方メートル型LNG燃料供給船の長期用船契約を締結している。また国内では、4月に大阪湾でLNG燃料タグボート「いしん」を就航させることになっている。
