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自動運転やスマートファクトリー保護の重要性アップに対応

トレンドマイクロ、産業向けセキュリティ強化

2019年3月27日 (水)

サービス・商品トレンドマイクロが27日に発表した2019年の事業戦略の中で、「IoTビジネスの推進強化」を打ち出した。コンピューターウイルスの検出ソフトなどのイメージが強い同社だが、スマートカーやスマートファクトリーなど、セキュリティの必要性はパソコンにとどまらない幅広い範囲に及んでおり、こうした”変化”に呼応して同社も事業領域の拡大に取り組んでいる。

27日に発表した事業戦略では、物流分野にも影響のある自動運転車やコネクテッドカー、工場などの産業施設向けのソリューション開発に注力する方針を表明。

スマートカー分野では、自動運転・コネクテッドカーに対するサイバー攻撃を検出したり、防御したりするセキュリティとして、例えばカーナビなどの車載機器に対するサイバー攻撃を防ぐ「IoT機器向けセキュリティソリューション」を提供するほか、自動車産業の知見を持つパートナー企業と連携を強化し、アクセルやブレーキなど自動車の走行を制御する車載ネットワーク向けの仕組みも開発するという。

スマートファクトリー分野では、産業ネットワークとプロトコルの専門ノウハウを持つ台湾企業「Moxa」(モクサー)と合弁会社を設立し、産業制御システム向けのセキュリティサービスを提供する計画だ。

具体的には、修正プログラムを適用しにくい企業ネットワークへ接続することが設定の前提となっていない機械や装置を保護するため、産業用ファイアウォール、産業用IPS、産業用ネットワーク全体を可視化するための統合管理ツールなどを供給する。

これらの取り組みは、国内で提供するだけでなく海外でも幅広く進めていく考えで、実際の取り組みに先行してグローバル規模で活動する「ビジネス開発」「マーケティング」の専門組織を立ち上げた。並行して、工場などの業種特有の制御・運用技術(オペレーショナル・テクノロジー)環境を保護するための商品・サービスも強化することにしている。