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SGムービング、三井住友海上と輸送品質向上実験

2019年4月9日 (火)

▲(出所:SGホールディングス)

調査・データSGホールディングス傘下で引っ越しや特殊輸送などを手がけるSGムービングは9日、ユピテル、三井住友海上火災保険と共同で輸送中の貨物がどのような環境下にあるかを記録・検証し、「輸送品質上の課題を可視化して合理的な改善につなげる実証実験」を開始したと発表した。

老舗自動車用品製造販売メーカーのユピテルが取り扱うドライブレコーダーの技術と、三井住友海上のリスクコンサルティングチームが事故検証のために開発を進めている「リアルタイム通信機能付きデータロガーシステム」などのノウハウを組み合わせ、センサーや動画撮影機能を搭載した実験用の輸送家具を製作。

ドライブレコーダーに使われている360度監視カメラを活用し、衝撃が加わった際にどこで何が起きているのかを全方位動画で記録する。また、データロガーに通信機能を加えたロガー通信ボックスを設置し、位置情報・衝撃数値・計測数値をリアルタイムに確認できるようにした。

1回目の実験では、SGムービングの営業所倉庫で通常の貨物と実験用家具を混在させて出荷し、配達営業所に到着するまでの区間を検証。社内へ事前に情報を開示することはせず「よりリアルな数値」の収集を目指した。

この結果、振動が多く発生する高速道路の区間の割り出し、車速と衝撃値の相関関係、積み替え時の倉庫と荷台の段差による衝撃発生ポイントの抽出など、具体的な数値を収集できたという。

▲(出所:SGホールディングス)

今後は、営業所間の輸送だけでなく、納品先までの輸送行程にも調査範囲を拡大してラストワンマイル輸送の課題抽出にも取り組む。これらの実証実験を重ねることでより多くのデータを集積して精度を高め、輸送品質向上のための輸送行程の見直し、倉庫設備の改善などに役立てることを検討する。