サービス・商品東急建設とTHKは4日、建設現場用搬送ロボットの実証実験を開始したと発表した。両社は共同で資機材搬送を自動化するロボットの開発に取り組んでおり、現在は2020年春の商用化を目指して実証実験を行っている。
建設業では、就業者の減少による人手不足が深刻化していることに加え、現地生産が基本となるため作業の標準化が難しく、生産性の向上が課題。特に狭くゆとりのない通路や段差などの環境が、資機材搬送の生産性を阻害する要因となっている。
そこで、東急建設とTHKは「変化する作業環境」に合わせて直ちに経路を変更し、狭くゆとりのない通路や段差などがある建設環境でも決められた位置に資機材を搬送できる建設現場用搬送ロボットの共同開発に着手。建設現場用搬送ロボットの導入により、作業効率30%アップを目指しているという。
開発中の搬送ロボットは、プログラミングの知識がない現場作業者でも搬送経路をすばやく簡単に設定できるよう、THKの自律移動制御システム「SIGNAS」を搭載している。
東京都内の大規模マンション工事現場で行われた実証実験では、搬送ロボットが台車に載せた1トンの資機材をけん引しながら鉄板の段差を乗り越え、物の配置などの周辺環境が変化しても安定した走行ができることを確認。商用化に際しては、建設現場への導入がしやすいようレンタルで提供する。