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商船三井、蘭Vopakと香港LNG輸入事業PJを推進へ

2021年12月20日 (月)

M&A商船三井は、オランダRoyal Vopak(ロイヤル・ヴォパック)が商船三井の保有する世界最大の浮体式LNG(液化天然ガス)貯蔵再ガス化設備「MOL FSRU Challenger」(FSRU)の船主会社株式の49.99%を取得することで合意した。

FSRUは船名を「BauhiniaSpirit」(バウヒニア・スピリット)に変更する予定。商船三井とヴォパックが共同保有することになる新たな合弁会社は、Hong Kong LNG Terminal(香港LNGターミナル)との長期傭船契約に基づき、このFSRUを香港洋上LNG受入基地に投入するとともに、桟橋の保守・操業サービスや港湾関連サービスを提供する。

商船三井が積み重ねてきたFSRUを含めたLNG関連事業での豊富な実績と、Vopakが持つ桟橋保守・操業にかかる知見を組み合わせることで、さらに信頼性の高いサービス提供を実現する。

今回のプロジェクトは、香港LNGターミナルが進める桟橋の建設工事が最終段階を迎えており、2022年中頃の操業開始を予定している。FSRUは今後、香港の南海上のソコ群島東方で操業し、新界地区にあるブラックポイント火力発電所、およびラマ島にあるラマ火力発電所に天然ガスを供給する。商船三井はヴォパックとともに、プロジェクトを通じて、香港で初めてのLNG輸入ターミナル事業の実現、さらには環境負荷の低いガス火力発電の比率を増加させることで、香港政府が掲げる大気環境改善目標の達成に貢献する。

商船三井とヴォパックは、プロジェクトでの協業を足掛かりにして、主要な舶用燃料供給地の一つである香港において、クリーン代替燃料である船舶用LNG燃料供給事業の研究や開発を推進していく。

■FSRUの概要(右、出所:商船三井)
全長:345.00メートル
全幅:55.00メートル
LNG貯蔵能力:26万3000立方メートル