ロジスティクス日本郵船が7月31日に発表した4-6月期(2020年3月期第1四半期)決算は、出資先のコンテナ船会社、オーシャンネットワークエクスプレス(ONE)の損益が回復したことを受け、営業損益、経常損益が大きく改善した。
売上高は12.6%減(前年同期比)の4064億円にとどまったものの、営業損益は81億円の赤字だった前年同期から54億円の黒字へと転換。経常損益も赤字を脱し、64億円の黒字を確保した。
第1四半期業績を大きく左右したのは、コンテナ船部門(ONE)を中心とする定期船事業と自動車輸送部門を擁する不定期専用線事業。このうちコンテナ船部門は、ONEの積高・消席率が順調に回復し、特に主要航路の北米・欧州だけでなくアジア域内の積高も増加した。運賃水準は北米・欧州ともに前年同期比で好調に推移。3社統合効果の積み上げと貨物構成の最適化といった改善策を実行し、開業直後の混乱から脱した。
自動車輸送部門では、北米、アジア域内の荷動きが堅調に推移。三国間航路を中心として輸送台数を減らすなど、配船効率を高めた。自動車物流では、グループネットワークを活かした協業による新たな物流提案を行うなど、事業基盤強化と事業拡大を目指した。
通期は売上高1兆7000億円(前期比7.1%減)、営業利益345億円(3.1倍増)、経常利益370億円、最終利益260億円を見込む。
■決算集計(見出し:年/決算期/四半期、[]:前年同期比、単位:百万円)20/3/1Q | 19/3/通期 | 19/3/3Q | 19/3/中間 | |
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売上高 | 406,402 [-12.5%] | 1,829,300 [-16.2%] | 1,384,620 [-15%] | 915,670 [-13.9%] |
営業利益 | 5,470 [ - ] | 11,085 [-60.1%] | 4,564 [-81.6%] | -4,194 [ - ] |
最終利益 | 9,141 [ - ] | -44,501 [ - ] | -8,715 [ - ] | -9,795 [ - ] |
売上高営業利益率 | 1.3% | 0.6% | 0.3% | -0.5% |