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トランコム、シンガポールのビル清掃会社を買収

2019年10月1日 (火)

M&Aトランコムは9月30日、同日付の取締役会でシンガポールのビルクリーニング会社「サージェントサービス」(SS社)を連結子会社化することを決定した、と発表した。10月28日付でSS社の発行済株式の90%にあたる180万株を11億6500万円で取得する。

SS社は1998年設立。国際空港・地下鉄・学校・商業施設などのビルクリーニングサービス事業を展開し、売上を7億9400万円(2016年12月期)、12億9200万円(17年12月期)、14億6600万円(18年12月期)と3年で2倍に伸ばしている。18年12月期は営業利益9100万円、経常利益1億2500万円、純利益1億700万円としていることから、トランコムは単純な投資事業としても十分メリットを享受できる。

しかし同社はそれ以上に、アセアン地区の中心地で事業基盤をつくることに大きな意味を見出しており、「出遅れ感がある海外進出の橋頭保(きょうとうほ=不利な地理条件で戦闘を有利に運ぶための前進拠点)」として位置付けている。

ビルクリーニング会社は、さまざまな拠点に入り込み、入居している事業者とコネクションをもつことが容易であることから、現在タイや中国で展開している人材派遣事業とともに現地物流事業の取り込みにも有利に働きそうだ。

同社は「物流と金融の中心地で現地の商慣習を学び、国内で培ったコア事業(物流)とのシナジーを生かして、世の中にない物流会社として確固たる地位を確立する」と意気込みを語った。