ロジスティクス日本パレットレンタル(JPR)は11日、エバラ食品工業、サッポロホールディングスと3社共同で、同日から岡山エリアと大分・福岡エリア間の共同輸送を開始する、と発表した。
この取り組みは、JPRの呼びかけによって実現したもので、同社が主導した共同輸送事例としては3件目。従来は3社がそれぞれ片道輸送を手配していたが、これを1台のトラックで複数拠点をまわる「ラウンド運行」に切り替えることで、全行程1100キロに対して空車区間11キロと、実車率99%を実現する。

▲(出所:サッポログループ物流)
具体的には、毎週水曜日に「サッポロビール九州日田工場」(大分県日田市)で酒類・飲料を積み込み、502キロ離れた「サッポロビール岡山物流センター」(岡山市)で荷卸しした後、「JPR岡山倉庫」(同市)でパレットを積み込み、104キロ離れた「エバラ食品津山工場」に届ける。「エバラ食品津山工場」では加工食品と調味料を積み込み、483キロ離れた最終地点「エバラ食品津山工場」で荷卸しする。全行程は3日間だが、全てパレット輸送で荷役作業の負担が少ないため、2019年7月からのテスト期間では女性ドライバーも運行を経験し、「行程と貨物が決まっていて、荷役作業負担も少ないため、運転に集中できる」という声が聞かれたという。
同社は、5日にAI技術を活用した「業界横断型共同輸送マッチングサービス」に取り組んでいることを発表しており、「パレット利用の有無を問わず、持続可能な物流網の構築に向けた取り組みを進める」としている。
■従来の輸送
■11日から開始した「ラウンド運行」