ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

JPR、共同輸送提案サービスで新領域に挑戦

2019年12月5日 (木)

M&A日本パレットレンタル(JPR、東京都千代田区)は5日、群馬大学・明治大学と共同で、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の公募助成事業に「業界横断型共同輸送マッチングサービス」を提案し、採択された、と発表した。2019年度中にプロトタイプを提供、2020年度中にAIによる自動提案の実装を目指す。

同サービスは、JPRが48年間で培った物流ノウハウとAI技術を活用し、連携するメリットが高い複数荷主の共同輸送と輸送ルートの提案を行うもので、明治大学は輸送コスト算出のモデルを開発、群馬大学は共同輸送マッチングシステムのコアエンジン(AI)の開発を支援する。

AIが解析する貨物データは、共同輸送に合意した荷主企業が登録することにしており、既に同社の既存顧客を中心に合意している荷主企業が複数あるという。また、同社はパレットを利用していない企業にも門戸を広げており、新たに提案する共同輸送にもパレットの活用を問わないとしている。

同社は、昨年からパレットレンタル事業で得た年間4500万枚の移動データの活用とパレット自体の輸送効率化を模索しており、基幹事業の周辺領域に目をつけていた。担当者は、「付き合いの長い顧客からパレット以外の困りごとを相談されることがあり、現在では物流管理や現場運用の手伝いをすることもある。明治大学、群馬大学とパレットの移動データ活用を進める中で、より具体的で公益性のある事業に取り組みたいという思いから、今回の助成事業につながった。物流業界は『コスト削減』の時代から『効率化』の時代に移り、既存顧客の声からも共同輸送のマッチングニーズは十分にあると感じている」と話し、同サービスの開発・実用化を急ぐという。

関連記事
JPR、4500万枚のパレット移動データ活用で協議会(19年7月30日掲載)
https://www.logi-today.com/347521
サンスター・キユーピー・JPR、3社共同輸送を開始(19年7月17日掲載)
https://www.logi-today.com/346761