旭化成せんい、米国のスパンデックス事業を停止

アパレル旭化成せんい（大阪市北区）は3日、米国子会社のスパンデックス（ポリウレタン弾性繊維）製造・販売事業を停止すると発表した。

米国では、リーマンショック以降も継続して需要が低迷し、業績が悪化。コスト削減など「あらゆる経営努力を続けてきたが、米国市場の経済環境の大幅な好転が期待できず、将来的に再投資が可能な事業性を見出し得ない」との結論に至り、10月をメドに停止することを決めた。

同社のスパンデックス事業は、原料一貫製造と優れた独自技術を強みとする「ロイカ」、2006年にドイツのランクセス・グループより譲り受けた「ドルラスタン」（ドイツ・米国の2工場で生産）の2ブランドを保有し、世界6拠点で製造・販売を展開。

しかし、世界的な供給過剰に伴う価格下落や原料価格の高止まりなど、厳しい状況が続いていた。