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真秀コールド・フーズが民事再生法申請、負債45億円

2020年3月3日 (火)

M&A帝国データバンクによると、冷凍倉庫業と冷凍食品製造を手掛ける真秀コールド・フーズ(奈良県五條市)は、3月2日に奈良地裁へ民事再生法の適用を申請した。

同社は、奈良県中央卸売市場で冷凍冷蔵倉庫の運営を手掛けていた奈良市場冷蔵(奈良県大和郡山市)の事業引き継ぎと、冷凍米飯事業への進出を目的に2015年5月に設立。2017年には、京奈和自動車道「五條北インターチェンジ」至近に立地する「テクノパーク・なら工業団地」に総額36億円を投じ、営業冷凍倉庫を併設した奈良県最大級の冷凍食品工場を建設していた。

倉庫では大手食品メーカーの商品を保管しているほか、最新鋭の機械設備を導入した冷凍食品工場では、大手飲食チェーンや食品メーカーからのOEM品を中心に、チャーハン、おにぎり、エビピラフ、そばめし、チキンライスなどの冷凍米飯を製造。そのビジネスモデルが雇用確保の観点からも注目を集めていた。

しかし、度重なる機械設備の不具合により冷凍米飯の量産化には至らず、2018年12月期の年商は11億円にとどまり、営業損益で赤字が続くなど事業計画に大きな狂いが生じていた。このため、金融機関との協議により借入金の返済猶予を受ける一方、経費削減やビジネスモデルの見直し、代表交代などの組織改革などに取り組み、2019年9月以降は大手外食チェーンとの協業にも取り組んでいたが、業績の本格回復には至らず、資金繰りも限界に達したことから、自主再建を断念。今回の措置となった。負債は45億円の見込み。