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商船三井、欧州ガス・電力大手向けFSRU建造

2020年5月27日 (水)

ロジスティクス商船三井は26日、欧州ガス・電力最大手の独・ユニパーSEがドイツ北西部ウィルヘルムスハーフェン港で推進する洋上液化天然ガス(LNG)受入基地プロジェクト向けに、浮体式LNG貯蔵再ガス化設備(FSRU)1隻を新たに建造することを発表した。

▲新造船と同等の貯蔵能力を持つ「MOL FSRU CHALLENGER」(出所:商船三井)

同船は韓・大宇造船海洋が建造し、竣工後はユニパーの100%子会社であるLNGターミナルウィルヘルムスハーフェンとの長期傭船契約に基づき、同プロジェクトのLNGの受入・貯蔵・再ガス化に従事する。LNGの貯蔵能力は26.3万立方メートルで、1日あたり2800万立方メートルのガスを送ることができる。

同プロジェクトでは、FSRUで再ガス化した天然ガスを海底と陸上のパイプラインを通じてドイツ国内のガスパイプラインネットワークに供給する。これにより、陸上に再ガス化用の設備を建設する必要がなくなり、環境負荷を極小化することが可能。また、FSRUが係留されるウィルヘルムスハーフェン港は、ドイツ国内の長距離ガスパイプラインネットワークと主要ガス貯蔵設備の近くに位置する事から、比較的容易かつ低価格でガスネットワークへの統合ができるという。

▲竣工後にFSRUが係留されるウィルヘルムスハーフェン港の所在地(出所:商船三井)