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ヤマト運輸、金沢市で宅配ボックス1万台配布実験

2020年6月5日 (金)

話題宅配ボックスメーカーのナスタ(東京都港区)とヤマト運輸は5日、金沢市在住のアマゾンユーザーにナスタの宅配ボックス1万台をモニター提供する「置き配」実証実験を開始する、と発表した。

両社は実験を通して金沢市で「置き配」を普及させるとともに、モニターからアンケートで使用状況を集計し、全国的な普及に向けたサービス改良に役立てる。金沢市は戸建住宅や共働き世帯が多いものの、アマゾンが「置き配」を標準設定とする地域には含まれていないため、対象地域に選定された。

先着1万世帯のモニターに配布される宅配ボックスは、ナスタが6月中旬から先行予約販売を開始する布製宅配ボックス「ナスタボックスソフト」。はっ水加工により雨水が染み込みづらい設計で、5センチ程度の厚さまで折りたたむことができるほか、ワイヤーで建物に固定するため、取付工事をせずに設置することができる。

「置き配」サービスをめぐっては、バッグ型の簡易宅配ボックス「オキッパ」を提供するイーパー(東京都渋谷区)や、日本郵便、佐川急便、アマゾン、楽天などの「置き配検討会」メンバーが先行して実証実験を始めており、ヤマト運輸は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う対応として3月上旬の早い段階からインターホン越しに指定場所の希望を聞く非対面受取を導入したものの、「置き配」指定配送に向けた取り組みでは遅れをとっている。取材に対し同社は、「今回の実験で得られるデータをもとに、今後の対応を検討していく」と回答し、この実証実験を機に取り組みを進める構えをみせた。