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ミツカンとレンゴーが生産計画共有し納品回数削減

2020年6月9日 (火)

調査・データミツカンとレンゴーは8日、ミツカン栃木工場で使用する段ボールの納品回数を削減する実証実験を行い、1日あたりの納品回数を2割削減することに成功したと発表した。

▲レンゴーの納品用トラック

ミツカン栃木工場で生産される食酢、つゆ、たれなどの出荷には、1日あたり4万枚、重量にして20トンの外装用段ボールが必要で、従来はミツカンの発注に合わせてレンゴーがその都度納品していたため、1日平均6.6回の納品が発生していた。段ボールを生産するレンゴー小山工場とミツカン栃木工場は17キロ離れており、トラックドライバーは1回の納品で2時間拘束される。

今回の実験では、両社の情報共有システムにミツカンが生産計画と段ボール在庫量を入力し、レンゴーがこれを受けて段ボールの生産計画と納品予定表を作成。ミツカンが納品予定表を承諾または修正してからレンゴーが最終的に納品を行う段取りとした。

▲実証実験の概要(出所:ミツカン、レンゴー)

これにより、ミツカンは1日あたりの発注作業時間が15分から30分増加したが、レンゴーは同一品種の段ボールを高い積載率で輸送できるようになり、従来と比べ1日平均1.2回の納品回数削減につながった。

この取り組みは、両社が定期的に開催していた物流コスト削減の検討会で発案されたもので、情報共有システムの構築費はミツカンも一部負担した。今後はシステム連携の精度を上げることで、受発注作業の簡素化を目指すという。

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