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DHLがスパコン「富岳」輸送、延べ6か月700トン

2020年6月25日 (木)

▲スーパーコンピュータ「富岳」

話題DHLサプライチェーンは25日、スーパーコンピュータ「富岳」の本体432台を、富士通ITプロダクツ笠島工場(石川県かほく市)から理化学研究所計算科学研究センター(神戸市中央区)まで輸送・搬入するプロジェクトが完了したと発表した。

「富岳」は世界最先端・最高アプリケーション性能を目指し、富士通と理化学研究所が共同開発したスーパーコンピュータで、本体の重量は1台あたり1.6トン。DHLサプライチェーンは6か月にわたり延べ700トンを輸送した。

同社では、ドアツードアで完全な状態のまま輸送・搬入できるよう、富士通と共同プロジェクトを立ち上げて検証を重ね、輸送プロセス全体の温湿度管理と振動対策を徹底。300キロを超える距離を傷一つ付けずに輸送することに成功した。

これだけの規模と重量の超精密製品を輸送・搬入するために、非常に高いスキルと細心の注意が求められた。政府による緊急事態宣言の期間中は、移動制限等による影響を最小限に抑えるために素早く柔軟な対応を取る必要があったが、DHLは複数回のスケジュール変更に対応しつつ、無事に任務を果たした。DHLサプライチェーンのヨンファ(アルフレッド)・ゴー社長
2021年から本格運用が開始される「富岳」は、その計算処理能力により、社会的課題解決のための革新的な研究、また新型コロナウィルス関連の研究プロジェクトに貢献することが期待されている。その「富岳」の輸送にあたっては、それを切れ目なく実行できる専門性と知識を備えた適切な物流パートナーとの連携が不可欠であると当初から認識していた。DHLとは2004年からパートナーシップを組んでおり、本プロジェクトの成功を担保するために、必要かつ適切な対策を講じてくれるであろうと信頼を寄せていた。富士通の山西高志グローバルサプライチェーン本部長