サービス・商品Spectee(スペクティ、東京都千代田区)は16日、同社が提供するサプライチェーン・リスク管理クラウドサービス「Spectee SCR」が、矢崎部品(静岡県牧之原市)の調達部門に導入されることが決定したと発表した。部品のサプライチェーンを生産工程レベルで可視化し、初動対応の高度化と精緻なリスク可視化を図る。
矢崎総業はワイヤーハーネスで世界屈指のシェアを持ち、自動車メーカー(OEM)への直接供給を担っている。矢崎グループの中で部品の安定供給を担う矢崎部品では、数万点の部品と多層にわたる仕入先で構成される複雑なサプライチェーンを管理しており、自然災害の頻発や地政学リスクの高まりを背景に、サプライチェーン全体への影響を迅速かつ正確に把握する体制強化が課題となっていた。
従来は、自社システムで数万点の部品情報や数百社に及ぶ仕入先情報を管理していたが、手作業による更新作業の負担が大きく、データ鮮度の維持に課題があった。また、災害発生時の影響調査も人手に依存していたため、広域かつ多層のサプライチェーン全体を迅速に把握することが難しく、初動対応の遅れや仕入れ先負担の増大が課題となっていた。
今回導入されるSpectee SCRは、SNS、気象データ、世界各地のローカルニュース、地政学リスク情報などをもとに、サプライヤー周辺で発生する危機をリアルタイムに検知するサービス。サプライヤーの被害状況や製品への影響、納期遅延の可能性などを迅速に把握できる。
また、部品の生産工程レベルまでリスク情報をひも付けて可視化できるため、災害発生時の影響把握や初動対応の高度化につなげる。これにより、サプライチェーン管理を「把握」から「判断」へと進化させるとしている。
矢崎部品は導入効果として、サプライチェーンの可視化や災害情報の即時取得、データ精度向上の基盤が整い、従来のオペレーション中心の業務から、状況を踏まえて判断するマネジメント業務へのシフトが進んでいると説明している。Tier1サプライヤーとして安定供給責任を果たすため、今後もサプライチェーンマネジメントの高度化に取り組む。
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