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中小運送・倉庫、7-9月景況感が全産業平均下回る

2020年6月30日 (火)

調査・データ中小企業基盤整備機構が30日に発表した中小企業景況調査の結果によると、4-6月期の業況判断DIは、全産業平均が▲64.1(1-3月期比39.7ポイント下降)、製造業平均が▲65.9(38.5ポイント下降)、道路旅客運送・道路貨物運送・倉庫業など5業種で構成される「運送・倉庫」は▲69.2(38.4ポイント下降)となり、1-3月期に比べて急速に景況感が悪化した。

この調査は、6月1日時点の状況を全国の商工会などが聞き取り調査したもので、1万8144社の有効回答を得た。DIは、「上昇・好転」と回答した企業割合から「低下・悪化」と回答した割合を差し引いた値。

「運送・倉庫」の中小企業は、非製造業の中で宿泊・飲食・生活関連サービスに次ぐ景況感の悪化を示し、業況判断DIは全産業と製造業の各平均値を下回った。

(出所:中小企業基盤整備機構)

一方、7-9月期の見通し(業況判断DI)は、全産業平均が4-6月期比23.3ポイントの上昇(▲40.8)、製造業平均が20.2ポイントの上昇(▲45.7)だったのに対し、「運送・倉庫」は27.4ポイントの上昇(▲41.8)。依然として見通しは明るくないが、全産業平均を上回る景況感の回復を示した。

製造業の7-9月期の見通し(業況判断DI)を業種別でみると、「食料品」が37.3ポイントの上昇、「繊維工業」が14ポイントの上昇、「木材・木製品」が7.3ポイントの上昇、「家具・装備品」が6.6ポイントの上昇、「パルプ・紙・紙加工品」が24.3ポイントの上昇、「印刷」が22.8ポイントの上昇、「化学」が29.2ポイントの上昇、「窯業・土石製品」が24.8ポイントの上昇、「鉄鋼・非鉄金属」が6.7ポイントの上昇、「金属製品」が12.1ポイントの上昇、「機械器具」が11ポイントの上昇、「電気・情報通信機械器具・電子部品」が9.3ポイントの上昇、「輸送用機械器具」が28ポイントの上昇、「その他の製造業」が17.3ポイントの上昇――となった。

4-6月期の業況DIに▲54.8(家具・装備品)~▲74.6(食料品)のばらつきがあったことも影響しているが、7-9月期の回復幅にも大きな差が生まれた。4-6月期に最も低い数値だった「食料品」に加え、平均的な数値だった「化学」も大きく回復した一方、「木材・木製品」や「鉄鋼・非鉄金属」は小幅な回復にとどまり、7-9月の見通しは低い数値となった。

■製造業の業況判断DI

(出所:中小企業基盤整備機構)