ロジスティクス阪急阪神エクスプレスは4日、日本からロシア極東のウラジオストクを経由し、ポーランドまでシベリア鉄道を利用する「シー&レール定期混載サービス」を年明け1月から販売する、と発表した。国土交通省が実施する、シベリア鉄道利用による欧州向け貨物輸送の実証事業にも参画する。
海上輸送区間は富山新港からロシア・ウラジオストク港までで、東京、名古屋、神戸のコンテナフレートステーション(CFS)への搬入に対応。富山CFSで混載を仕立てる。
ウラジオストク駅からポーランドのクトノ駅までは鉄道で輸送し、クトノ駅から同社欧州代理店のポズナンCFS(ポーランド)に保税転送した上で、ポーランド国内やドイツ、オーストリア、チェコなど欧州全域に配達する。欧州側は同社ドイツ現地法人傘下のプラハ支店(チェコ)とフランクフルト支店が対応する。
富山新港出港からポズナンCFSまでの所要日数は22日で、海上混載輸送の場合に比べ、リードタイムを2週間短縮できる。コストは航空輸送の半分程度で、同社は「航空と海上の中間に位置する第3のサービスとして、また、貨物スペースひっ迫時や有事の際の代替輸送手段として利用できる」としている。