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北米トヨタ、大型の燃料電池トラック2台を月内納車

2020年12月14日 (月)

国際北米トヨタは現地時間の10日、トヨタロジスティクスサービスとサザンカウンティエクスプレスの2社に、クラス8(大型トラック)の燃料電池トラックを納車すると発表した。

2台のトラックは、燃料電池自動車の技術などによってゼロエミッション(排出ガスゼロ)のトラックを目指すカリフォルニア州のプロジェクト(ZANZEFF)の一環として製造されたもので、「ケンワースT680」をベースとしたクラス8トラック2台を製造し、ロサンゼルス港とロングビーチ港で実証実験のために納入される。

サザンカウンティエクスプレス社のゴードンライマー社長は「当社はトヨタの水素トラックプロジェクトに当初から参画しており、さらなるテストのために最新モデルが発表されることを楽しみにしている」と話す。

ZANZEFFプログラムでは、この後さらに8台のトラックを2021年に納入する計画で、このうち3台は港湾物流のためにUPSが、2台は港湾運営会社のトータルトランスポーテーションサービシズがそれぞれ使用する。トヨタロジスティクスサービスも3台の追加納入が予定されている。

物流も飛躍的改変求められる

太陽光や風力・波力・水力などの既存発電とともに、カーボンニュートラルへの道筋は見通し明らかになってきたようだ。これに自動運転の技術革新が相乗して、物流業務は飛躍的改変と根本からのルールや常識の変更を余儀なくされるだろう。

長年にわたる技術の研鑽(けんさん)や熟練が生み出す匠(たくみ)の業を、次々にあらわれる未来の利器といかに融合させてゆくのか。合理化や技術革新の裏地として縫い合わせることも、経営者の仕事のひとつとなるはずだ。(企画編集委員・永田利紀)