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寺田倉庫、平和島でギャラリー専用美術品保管

2020年12月14日 (月)

▲GALLERY DEPOT 平和島(出所:寺田倉庫)

ロジスティクス寺田倉庫(東京都大田区)は来年1月、東京・平和島にギャラリー専用の美術品保管サービス拠点「GALLERY DEPOT」(ギャラリーデポ)を新設する。

ことし9月には、横浜で開始したギャラリー専用の美術品保管サービス「ギャラリーデポ横浜羽沢」を開設し、美術品に適した温度・湿度の管理・セキュリティ体制・耐震構造といった保管環境の提供を開始している。

ギャラリーデポ平和島では、保管環境の高さ、交通の利便性、割安な価格設定を強みとして、首都圏のギャラリー保管ニーズに対応する。倉庫空間を生かした天井高のあるスペースを用い、立体作品や大型作品を保管できるようにする。

全室ウォークインタイプとし、広さも3-40坪と幅を持たせることで幅広いニーズに対応するとともに、輸送・修復・保険など、美術品保管に必要なオプションサービスもそろえる。

多様化する倉庫

先般も取り上げたばかりだが、倉庫事業者の施設多目的利用化は今後急速に増加するだろう。

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スポーツ・文化・教育。さらには災害発生時の緊急対応施設や物資供給拠点としての登録。空地率や建物の堅牢性からしても、多目的に転用可能な倉庫建屋に注目が集まるのは当然のなりゆきであり、近年の活発な新設倉庫供給も相まって、荷主ではない異業種との提携や協業の発表が続くに違いない。

営利事業にとどまらず、地域のコミュニティ形成や維持への寄与も大いに期待したいところであるし、各地方自治体は積極的に倉庫事業者との連携を模索してほしい。静かで大きく災害にも強いランドマークとして、地域に貢献する倉庫の姿を想像するだけで誇らしい気分になる。(企画編集委員・永田利紀)