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鴻池運輸、東京レールゲート内にイノベ拠点開設

2021年3月3日 (水)

▲(左から)鴻池技術研究所の則竹茂年所長、鴻池運輸の鴻池忠彦社長、同社の鴻池忠嗣専務

話題鴻池運輸は3日、東京都品川区に「鴻池技術研究所イノベーションセンター」を開設した。昨年4月に計画を始めていたもので、JR貨物がことし2月に東京貨物ターミナル駅構内にオープンしたマルチテナント型物流施設「東京レールゲートWEST」の6階を使用。国内外の顧客やスタートアップとともに、倉庫内の無人搬送車や無人搬送フォークリフトなどの研究開発や実証実験などを推進するオープンイノベーション拠点とする。同日にはマスコミ向けに、発表会見と見学会を実施した。

発表会見では、鴻池運輸の鴻池忠彦社長があいさつし、これまでは多種多様な顧客の要望に応えるため、現場ごとに改善・対応に努めてきたが、そのために業務の標準化や効率化が難しかった——と説明。その上で「今後も必要とされる企業として発展するためには、各現場に蓄積してきたノウハウを一元化・見える化し、水平展開可能な新技術とすることが求められる」と述べ、同センターの今後の発展に期待した。

新事業開発本部長を努める鴻池忠嗣専務は、確実な自動化技術の導入が、安全性の向上にもつながることをアピール。鴻池技術研究所の則竹茂年所長は、同センターのテーマとして「人と技術のハイブリッド化」を目指すことを強調し、自動化・省力化のみを追求するのではなく、最新技術とこれまでに蓄積した人的ノウハウの融合を目指すとした。

同社は今般のコロナ禍で経験したマンパワーの流動の難しさや、コロナ後の外国人技能実習生の再入国なども見据えて、作業の標準化や平易化などに取り組む考え。当面は自動化機器6種を中心に、倉庫内の多様な作業環境を想定しながら実証実験を進める予定で、この日はそのうちピッキングエリア内の自動搬送ロボットや、ピースピッキング用のロボットアームなど5種のデモンストレーションを実施した。

■「鴻池技術研究所イノベーションセンター」概要
所在地:東京都品川区八潮3-3-22 東京レールゲートWEST 6階
敷地面積:205坪(大物エリア131坪、中・小物エリア74坪)
開設日:2021年3月3日