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スエズ座礁「困難極める」、船保有会社が発表

2021年3月26日 (金)

事件・事故エジプトのスエズ運河で現地時間23日午前に、航行中の巨大コンテナ船「エバーギブン」が座礁し、現在も運河の往来を妨げている件について、同船を保有する正栄汽船(愛媛県今治市)は25日、「離礁を試みているが、困難を極めている」と現況を伝えた。同船は正栄汽船が保有し、台湾の長栄海運(エバーグリーン・マリン)が運航している。

離礁活動中のエバーギブン(出所:スエズ運河庁ウェブサイト)

正栄汽船によれば、同船は中国からヨーロッパに向けてスエズ運河を北上中、荒天に遭遇し座礁。巨大な船体で水路を塞いだかたちとなり、運河を通過する予定だった貨物船など数百隻に影響が出ていると見られている。現地からの報道によれば、関係者や船舶管理会社などがタグボートによる離礁を試みているものの、大きな進展は見られていないという。

正栄汽船によれば、同船は長さ399.98メートル、幅58.8メートルで、2万TEUを積載可能。乗組員のインド人25人は負傷しておらず、油濁も見られていないという。

なお、26日午前には郵船ロジスティクスもプレスリリースを発表し、「海上貨物輸送のスケジュールに影響が出る可能性がある」と状況を説明。荷主には理解を求めるとともに、急ぎの案件については航空輸送などを提案する考えを示している。

ONE、17隻がスエズ座礁で遅延のおそれ