ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

郵船、自動車船の運航計画策定支援システムを開発

2021年4月9日 (金)

ロジスティクス日本郵船は9日、傘下のNYKビジネスシステムズと共同で自動車専用船の運航スケジュール策定支援システムを開発し、運用を開始したと発表した。

同社の自動車専用船の運航スケジュールは、本船と貨物の安全確保を前提に、寄港地やブッキング台数、本船の貨物積載状況、顧客の到着日に関する要望をもとにして、港の混雑状況や予想される航路上の天候などの変動要素を総合的に判断して策定しているが、運行担当者の業務負荷軽減やノウハウ継承の仕組み作りに課題があった。

こうした課題の改善に向け、NYKビジネスシステムズと共同開発した運航スケジュール策定支援システムは、従来の手動計算で導き出せなかった最適スケジュールを提示し、運航担当者の業務を効率的に支援するものとして完成。

運航状態や燃費、機器の状態など毎時間の詳細な本船データを船陸間でタイムリーに共有するために日本郵船が開発した「SIMS」によって船舶ごとの運航データをタイムリーに収集し、寄港地や積み降ろし台数などの条件を指定することで、短時間に数十万通りのシミュレーションを行い、寄港地への到着日時、航行速度設定など、本船ごとの最適な航行スケジュールを提示する。

▲システム利用イメージ(出所:日本郵船)

今後は運航スケジュール策定支援システムの演算ロジック改良と既存の社内システムとの連携を深めてシミュレーション精度の向上を目指すとともに、GHG(温暖化ガス)排出量の削減に取り組むとしている。