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新日海フェリー入谷氏、長距離フェリーのルーツ語る

2021年4月12日 (月)

ロジスティクス日本物流団体連合会(物流連)はこのほど、都内で18回目となる「物流連懇談会」を開催した。会員への情報提供や、会員間の情報交換・交流のために開催しているもの。今回は新日本海フェリー(北海道小樽市)の入谷泰生社長が「長距離フェリーは現代の北前船か」と題した講演を実施し、会員企業の参加者65人が受講した。

物流連によれば、入谷氏は「長距離フェリーのルーツは北前船である」との仮説に基づき、古代から近世に至る日本海の海上運送における北前船の発達と、明治期から現代までの長距離フェリーの役割の変化について解説。元来は「渡し舟」に近い輸送手段であったフェリーを、新たな輸送モードとして整備・発展させた長距離フェリー業界の功績について語り、今後はカーボンニュートラルなどの課題に積極的に取り組む意欲を示した。

講演後の質疑応答では受講者から、物流業界が直面する諸課題を解決する上で長距離フェリーの役割に期待する声が多く上がった。これに対して入谷氏は、環境負荷の低減や労働問題、物流の効率化に対するメリットを業界が「見える化」し、利用者にアピールすることが重要性との見方を示した。