荷主住友商事は21日、船舶向けの電力貯蔵システム(ESS)の製造・販売を手掛けるノルウェーのコーブス・エナジーと共同で、日本市場でのESS販売・メンテナンスを行う合弁会社「スミショー・コーブス・エナジー」を設立すると発表した。本社は東京都に置き、株主構成は50%ずつとする。資本金は1億円。
蓄電池と電力制御システムを組み合わせて電力系統に連系し、状況に応じて電力の貯蔵や放出を行うESSの使用を日本でも促進し、海運業におけるゼロエミッション化の実現を推進する。具体的には大型外航船舶の燃費改善や、小型内航船舶の完全電動化などに寄与する考え。
住友商事によればコーブス・エナジーは、コンテナ船やクルーズ船など多様な船舶に加えて、港湾機器などにも対応できる技術を持ち、これまでに400以上のプロジェクトにESSを提供。2020年の海事産業用ESSにおける世界シェアは50%を超える。新会社はコーブス製ESSの販売に加えて、契約後のテクニカルサポートにも注力する。