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ゼロ、料金改定とCKD部門の費用補填で2割増益

2021年5月13日 (木)

財務・人事ゼロが13日に発表した、国際財務報告基準(IFRS)に基づく2020年6月期第3四半期(20年7月‐21年3月)連結決算は、売上高が689億4700万円と前年同期比4%減だったものの、一般貨物事業の黒字転換により、税引き前利益が前年同期比22.2%増の42億2000万円に拡大した。

一般貨物事業は、セグメント売上が45億2700万円(7.3%減)、セグメント損益が4億9400万円の利益(前年同期2億7700万円の損失)の減収・増益。売上面では、港湾荷役部門がバイオマス発電プラント用資材の荷役を受託したことで増収となったが、自動車の構成部品すべてを海外に送り現地で完成車として組み立てるCKD(コンプリート・ノックダウン)部門は、タイの自動車製造工場が一時稼動を停止していた影響で減収。運輸・倉庫部門も不採算事業からの撤退で減収となった。

利益面では、港湾荷役部門が商品構成の影響で減益となったが、運輸・倉庫部門の料金改定と新規顧客獲得、CKD部門の工場停止に伴う費用補填が寄与し、黒字に転換した。

自動車関連事業は、受託先の新車販売不振に伴う新車輸送・納車前整備点検の減少と、前年度好調だったマレーシア市場向け中古車輸出の反動減により、セグメント売上が509億7300万円と2.8%減少。セグメント利益も減収の影響が大きく、1.4%減の44億6300万円にとどまった。

通期の業績予想については、「新型コロナウイルス感染症の業績に与える影響が当初想定より小幅に留まる見通しである」として、20年8月に発表していた減収減益予想を見直し、売上高920億円(前期比2.8%増)、税引き前利益55億円(49.5%増)の増収増益予想に修正した。